会誌「森林技術」

No.974

2023年 6月 10日 発行
○表紙写真○

雨降る屋久島の花之江河
(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
田井紗也子 氏撮影

標高1600m付近に位置する湿原「花之江河」は、屋久島を代表する景観の一つとしてよく知られており、起源は約7300年前の鬼界(きかい)カルデラ大噴火以前まで遡る。近年、湿原の地下水位低下とそれに伴う乾燥化、短期間で湿原の遷移が顕著化している可能性が指摘され、「屋久島高層湿原保全対策」が示された。今後は順応的な保全対策が進められる。(文:高橋雅美氏)
No.974


目 次

 
●論 壇  屋久島における世界自然遺産地域の現状と対策等について  林野庁経営企画課
                                  国有林野生態系保全室  2
 
●特 集  世界自然遺産登録30周年を迎えた屋久島
 
      屋久島の森林・植物と生態系管理             矢原徹一        8
 
      屋久島高層湿原保全対策の概要と今後の展望        下川悦郎       12
 
      屋久島における林業の動向 ─1990年代以降に注目して─  柴崎茂光       16
 
      屋久島山岳部利用の変遷
       〜信仰、木材、登山の関係、そして治癒の島〜      小原比呂志      20
 

●知っておきたい(40)
 28 人工林で広葉樹を保持して鳥類を保全する
   山浦悠一・雲野 明
 
●報 告
 32 コミュニティ林の持続的利用管理と研究の課題
   長濱和代
 
●トピック
 26 森と暮らしをつなぐ、日本伝統の包装材
  「経木」の可能性
   榎本浩実
 
 38 世界伐木チャンピオンシップで日本代表が奮闘!
   石原雅樹

 
●本の紹介
 36 地方資本と森林・林業の近代化過程
   大塚生美
 
 36 われら古細菌の末裔
   谷口武士
 
 
●連 載
  7 森と木の技術と文化
   第42話 ブナ・カツラ・トチノキ
   内田健一
 
 24 分け入っても分け入っても青い山(14)
   「のはら」の結ぶ縁
   佐々木知幸  24
 

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