会誌「森林技術」

No.976

2023年 8月 10日 発行
○表紙写真○

ダケカンバの開葉した冬芽と展葉中の葉
(茨城県つくば市 筑波大学構内のダケカンバ試験地)
相原隆貴 氏撮影

 落葉樹の開葉日は、遺伝的なバリエーションを示す代表的な表現型である。気温が上がり花粉症の辛いころ、足繁く試験地に通い開葉日を記録する。ダケカンバの開葉は北出身の個体ほど早く、南出身の個体ほど遅いことが確認できた。落葉樹の開葉は急に始まりどんどんと進む。英語で「開葉」を意味する"bud break"や"bud burst"、"leaf flushing"はその感覚をよく表していると感じた。(撮影者記)
No.976
 
目 次
 
●論 壇  遺伝子から見た日本の森林の成り立ち           津村義彦        2
 
●特 集  遺伝子から見た日本の森の形
 
       樹木の遺伝的な適応の実態を知る            石塚 航        8
 
       ダケカンバの環境適応と遺伝的分化           相原隆貴       12
 
       シデコブシとタムシバの自然種間交雑          玉木一郎       16

 
●報告
 24 「森林サービス産業」:エビデンス収集から社会
   実装への転換期に森林科学はどのように貢献でき
   るのか?
   小田龍聖・高山範理・八巻一成・
   木俣知大・平野悠一郎
 
 31 日本森林技術協会 第78回定時総会報告 
 
●本の紹介
 28 自然の中の数学
   井上真理子
 
 28 ほんとうのエコシステムってなに?
   正木 隆
 
●緑の付せん紙
 29 海外から森林認証審査の研修生を受け入れ
   日林協編集
 
●統計に見る日本の林業
 30 林地開発許可制度の見直し
   林野庁
 
●ご挨拶
 39 新任のご挨拶
   小島孝文
 
●連 載
  7 森と木の技術と文化
   第43話 夏休み
   内田健一

 22 産業界とともにめざす森林再生の未来III 第32話
   令和5年度JAPIC政策提言
   酒井秀夫
 
 24 分け入っても分け入っても青い山(15)
   森で過ごして、森から巣立つ
   佐々木知幸  24
 
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