会誌「森林技術」

No.982

2024年 2月 10日 発行
○表紙写真○

上高地のツキノワグマ
(中部山岳国立公園上高地(長野県松本市))
香取草平氏(一般財団法人自然公園財団)撮影

 上高地はツキノワグマの生息地であるとともに、多数の観光客が訪れる山岳景勝地です。その上高地で2020年夏、人の食べ物を覚えたクマによる人身事故が発生しました。すぐに環境省や観光業関係者らによる、ごみ管理の徹底や食料保管庫の設置、来訪者への普及啓発活動などクマ対策が強化され、その後問題は起きていません。クマと人との適切な距離を保つことで共存が可能になります。(文:中下留美子氏)
No.982

 
目 次
 
●論 壇  クマによる人身被害を考える               岡 輝樹        2
 
●特 集  クマ出没の課題と共存に向けて
 
      遺伝解析から紐解くツキノワグマの大量出没        大西尚樹        8
 
      シカ・イノシシわな増加が
      もたらすツキノワグマ錯誤捕獲の問題           中下留美子      12
 
      兵庫県を事例にしたクマの保護から管理への変革      森光由樹       16
 
      クマ被害相次ぎ、異常事態が続く秋田からの報告      菅原徳蔵       20
 

●報 告
 26 ニホンノウサギの生態と排糞行動に関する調査
   中川恵翔・平田令子
 
 30 「見える景色の価値」を伝える保全活動
   浜本 麦
 
●本の紹介
 34 地域森林管理の長期持続性
   垂水亜紀
 
 34 もっと菌根の世界
   小長谷啓介
 
●統計に見る日本の林業
 38 山行苗木と花粉の少ない苗木の生産量の推移
   林野庁
●連 載
  7 森と木の技術と文化
   第46話 樹皮細工
   内田健一
 
 24 分け入っても分け入っても青い山(18)
   都会の真ん中で、大陸を夢想する
   佐々木知幸
 
 36 産業界とともにめざす森林再生の未来III第38話
   6.木質の価値認識
   (2) HWP長期大量利用によるカーボンキャプチャーを
   創出する木材地中利用事業の推進
   沼田淳紀
 
 
 

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