○表紙写真○
上高地のツキノワグマ
(中部山岳国立公園上高地(長野県松本市)) 香取草平氏(一般財団法人自然公園財団)撮影
上高地はツキノワグマの生息地であるとともに、多数の観光客が訪れる山岳景勝地です。その上高地で2020年夏、人の食べ物を覚えたクマによる人身事故が発生しました。すぐに環境省や観光業関係者らによる、ごみ管理の徹底や食料保管庫の設置、来訪者への普及啓発活動などクマ対策が強化され、その後問題は起きていません。クマと人との適切な距離を保つことで共存が可能になります。(文:中下留美子氏)
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目 次
●論 壇 クマによる人身被害を考える 岡 輝樹 2
●特 集 クマ出没の課題と共存に向けて
遺伝解析から紐解くツキノワグマの大量出没 大西尚樹 8
シカ・イノシシわな増加が
もたらすツキノワグマ錯誤捕獲の問題 中下留美子 12
兵庫県を事例にしたクマの保護から管理への変革 森光由樹 16
クマ被害相次ぎ、異常事態が続く秋田からの報告 菅原徳蔵 20
●報 告 26 ニホンノウサギの生態と排糞行動に関する調査 中川恵翔・平田令子 30 「見える景色の価値」を伝える保全活動 浜本 麦 ●本の紹介 34 地域森林管理の長期持続性 垂水亜紀 34 もっと菌根の世界 小長谷啓介 ●統計に見る日本の林業 38 山行苗木と花粉の少ない苗木の生産量の推移 林野庁 | ●連 載 7 森と木の技術と文化 第46話 樹皮細工 内田健一 24 分け入っても分け入っても青い山(18) 都会の真ん中で、大陸を夢想する 佐々木知幸 36 産業界とともにめざす森林再生の未来III第38話 6.木質の価値認識 (2) HWP長期大量利用によるカーボンキャプチャーを 創出する木材地中利用事業の推進 沼田淳紀 |