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世界遺産の森林生態系保全対策事業

林野庁補助事業 令和4年度 世界遺産の森林生態系保全対策事業のうち
森林生態系保全のための技術開発・科学的知見の収集

『「小笠原諸島」における在来樹木による森林の修復手法の開発』
成果のご紹介
 

1.目的

 平成23年に世界自然遺産に登録された小笠原諸島では、外来植物が遺産価値の基礎となる森林生態系に及ぼす影響が大きな課題となっています。また、ユネスコ世界遺産委員会の公式な諮問機関でもあるIUCN(国際自然保護連合)からも、遺産価値を維持するために侵略的外来種対策を継続するよう要請されています。
 この小笠原諸島における森林生態系を適切に保全・管理し、世界遺産としての資質の維持・増進を図るためには、これまでに蓄積されてきた科学的知見を収集し、必要な技術開発を行うと共に保全対策を推進する必要があります。
 本事業では、まず林野庁等がこれまでに小笠原諸島で取り組んできた外来植物駆除の成果の整理・分析等を行いました。さらに、外来植物駆除後の再侵入を抑制する森林修復手法の開発することを目的に、平成30〜令和4年度の5年間に渡って小笠原諸島の各地で「外来植物の駆除試験」、「在来樹木の植栽試験」等を実施しました。
 

外来植物駆除伐開後の様子(2019年2月) 在来樹木が回復した様子(2021年10月)
父島(有人島)洲崎地区に設置した試験地の植生変化の様子
試験前は外来樹木のアカギ、シマグワ、ギンネムに覆われていました

2.成果物について

 令和4年度事業では5年間の各種試験結果の取りまとめとして、「1.人為的な生物導入・調査研究事業等の歴史」、「2.UAV活用時の注意と樹種判読の手引き」、「3.外来植物駆除手引き」、「4.苗木生産ハンドブック(増補改訂版)」、「5.植生回復事例集」の5つの成果物を作成しました。これらの成果物について、普及・活用を目的として、この場で公開いたします。詳細な内容については割愛した箇所もございますので、ご関心をお持ちになられた際には、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。

PDFダウンロード:
1.小笠原諸島における人為的な生物導入・調査研究事業等の歴史(約6.8MB)
2.小笠原諸島におけるUAV活用時の注意と樹種判読の手引き(約10.0MB)
3.小笠原諸島における外来植物駆除手引き(約2.9MB)
4.小笠原諸島における森林修復のための苗木生産ハンドブック(増補改訂版)(約25.0MB)
5.小笠原諸島における植生回復事例集(約6.9MB)

UAVを用いた植生把握調査の実施状況
 
植栽したモモタマナ(在来種)が
人の背丈を超えた様子

 なお、他地域での適用可能性までは検証できておりません。そのため、本事業の成果物を参考として、他地域で森林生態系保全対策等を実行される際には、適用可能かどうか十分に検討を重ねていただくようお願いいたします。

3.お問い合わせ先

(一社)日本森林技術協会 森林保全第一グループ(担当:木村、村尾、大野)
  〒102-0085 東京都千代田区六番町7
  TEL:03-3261-5515(ダイヤルイン) FAX:03-3261-3840
  Email:kimurajunya725※jafta.or.jp(木村)
  ※本ホームページでは、メールアドレスの@を、※にしてあります。
     誠にお手数ではございますが、@に変更して送信をお願いします。  
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